8月28日:僕の頭の中のモヤモヤ 

8月28日(火):僕の頭の中のモヤモヤ

 今日は定休日だ。高槻に行って書き物をしてもいいし、自宅にて身辺整理をしてもいいし、特にどちらとも決めていなかった。

 朝は早く起きたものの、本を読んでいて、知らない間に寝てしまった。それで午前中を家で過ごしたので、このまま家にいることに決める。

 午後から夕方にかけて、室内の整理をする。かなり不要なものが出てきた。

コミックも処分しよう。コミックは、嫌いではないけど、やはり嵩張るのだ。1冊や2冊なら気にならないことでも、10冊となるとけっこうな幅を取るようになる。

 処分するものは処分し、売却できるものは売却しよう。つまり古本屋に売ってしまおうということだ。今日はその仕分けをする。

 押入れにしまってあるコミックを引っ張り出す。けっこうな量だ。懐かしいと思うものもあれば、忘れていたものもある。手に取ってみたのが間違いの元。ついつい読んじゃう。

 結果、何冊かは残しておこうということになった。

 夜、手が空いたので、テレビを観る。

 いつものように「ちゃちゃいれマンデー」から「キメツケ」の流れだ。

 前者では大阪のディープエリアとして、十三、布施、天下茶屋を取り上げ、比較する。別にどうでもいいと言えばどうでもいい。天下茶屋の辺りは懐かしかったな。久しぶりに行ってみたい気持ちになった。

 後者の「キメツケ」の方は、相変わらずどうでもいいことをあれやこれやと言い合っている。今回、ゲストの森口博子さんが面白かった。あの人はなんというのか、前々から面白い人だなあとは思っていたし、独特な言葉使いをするなと思った。コーナーの一つだった女は恨みを忘れないというのも、別に女性に特有とは僕は思わない。男もまた恨みを抱えるものである。男女差よりも、性格特性の違いの方が大きいのかもしれないし、経験している事柄、つまり現状によっても違うだろうと思う。過去の恨みを意識し続ける人は、現在が上手く行っていないものである。

 その後、勉強しようとするが、身が入らず。本を読んでも集中できず。なんか、ここ数日、頭の中にモヤモヤしたものがある。

 それを書き出してみる。結果的に一つの物語ができた。主人公は人間であることに誇りを感じ、どんな状況でも人間であろうとしてきた。そんな彼が間違っていた、人間であることが間違っていたことを知ってしまう物語だ。彼は、その後、記憶を喪失する。彼は記憶を取り戻そうとするのだけど、ここが物語の出発点だ。彼は記憶を回復し、人間性万歳を謳って第1部が終わる。第2部は、この記憶がまったくのウソであることが綴られる。彼が記憶を喪失する直前までつけていた手記が発見されるのだ。彼は人間性に失望し、これまでの信念がすべて粉砕されてしまうのだ。それを戦争で経験してしまうのだ。だから舞台は戦中と戦後の時期となる。

 その後、この物語の細部をあれこれ考えて夜を過ごす。小説だかなんだかわけの分からない内容のものを考え続けていた。なんのお金にもならない労力を費やしたものだ。

 でも、モヤモヤは薄れた。この人間性に失望した主人公は僕が今経験していることと共通だ。それを吐き出したくてならなかったようだ。

(寺戸順司―高槻カウンセリングセンター代表・カウンセラー)

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