7月14日:島根着

7月14日(土):島根着

 

 昨夜から出発して、今朝がた島根に入る。ああ、今年もここに来たんだなと思う。

 最初に田舎の家に行く。適当に挨拶を交わして、今日の目的である墓掃除に向かう。

 道路から逸れて、斜面を下った広場にその墓がある。墓に至る道も、墓の周辺も、草が生い茂っている。僕と母は鎌で、父は草刈り機で、除草する。けっこうハードであった、草が伸び放題で、かなり背が高くなっている。しゃがんで、その根元の方を鎌で刈ると、葉っぱとか訳のわからん種子のようなものとか、いろんなものを頭から浴びる。頭に降りかかったものを振り払っては、また頭に降りかかる。それを繰り返しやる。

 およそ、一時間程度の作業だったけど、かなりきれいになったが、僕は汗だくで、ホコリまみれの状態だった。ペットボトルの水を頭からかぶり、降りかかった諸々のものを洗い流す。着替えをし、墓参りとなる。

 

 それから母たちの知人を何人か訪問する。大体、お昼頃になる。

 街中へ出て、イオンにて昼食。母たちは買い物をする。僕も買い物をしたが、外に出て、少し歩く。暑かったけど、僕は日光に当たり、歩く練習をする必要があった。

 その後、入院中の伯父さんの見舞いに。僕は最初だけ病室に入ったけど、母たちを残して病院の外へ。タバコを一服し、やはり病院の周囲を歩いてみる。自然が多く、そして大らかな雰囲気が感じられた。地元の人にしてみれば、それが当たり前で、普通のことであり、何の変哲もない光景であるだろうけど、自然からかけ離れた生活をしている者にとっては、豊かな自然に囲まれているのが羨ましいとも感じられてくる。

 意外と早く見舞いが終わる。そこから「ゆめタウン」へと向かう。大型のスーパーだけど、周囲に多くの店舗が集合していて、この辺りでもっとも人が集まるエリアではなかろうか。

 母たちはここでも買い物をする。お土産なんかを買うのだ。僕は土産を渡す相手もいないので、何も買う必要がない。そもそも、島根に行くということさえ、ほとんど誰にも言っていない。

 買い物が済むと、旅館へ。

 

 旅館入りが早くて、部屋の準備が万端ではなかったが、それでも入館を許された。僕は僕の部屋に入る。まず、横になりたかった。昨晩からほとんど座りっぱなしだった。歩いたり、草刈りをしたりもしたが、横になったことは一度もなかった。

 ベッドに横になる。心地よい。うっかり眠ってしまう。そういえば、まとまった睡眠を取っていなかった。

 寝起きで夕食となったが、よく食べられた。活動も多かったからだろう。

 食後は部屋に戻り、持参してきた本を読んで勉強する。

 少し満腹感が治まったころ、外に出てウォーキングとなる。益田駅の方まで足を延ばす。ここは飲食店なんかも集まっている。ジャズの店が去年から気になっていたのだけど、外から覗くと、何やらライブのようなことをやっている。入るのはよそうと思う。

 また、歩道にて屋台が出ていた。何の屋台なんだろうか、よく分からなかった。足を踏み入れようかと思ったが、他に客がいないので、なんとなく敬遠してしまった。

 結局、駅の方まで出たものの、店には入らず、自動販売機でジュースを買い、タバコを一本喫って、それで旅館まで歩いて帰ることとなった。

 旅館に戻ると、勉強の続きをし、サイト原稿の草案を書く。22時半、いい時間だ。風呂に入る。共同浴場だ。この時間だと、さすがに入浴する人が減る。ほとんど貸し切り状態で風呂を楽しむ。

 風呂上りには、今回は手を出さないでおこうと決めていたはずなのに、アサヒのスーパードライに手を出してしまう。ロング缶を一本だけ飲んで、ベッドに入る。これで今日一日はお終いとなった。

 

(寺戸順司―高槻カウンセリングセンター代表・カウンセラー)

 

 

 

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