7月8日:晴れ

7月8日(日):晴れ

 青空を拝むのも久しぶりだ。そんな感じを覚えて朝を迎えた。木曜から土曜にかけての三日間は大雨だった。なんでもかつてないほどの雨ということだ。警報も各地で発令され、僕の実家の地域も警報区域だった。テレビ報道では「最大級の警戒」を呼びかけていたが、「最大級」ってどの程度のことを指しているのか、非常に曖昧だなと思った。

 金曜日は電車が運休するので、早目に帰宅した。阪急電車は京都線だけが運転しているという状態だった。

 昨日の土曜日は、雨こそ降り続いていたものの、だいぶん峠を越したように感じた。電車も時刻通りに動いていることからも、ましになってきているのが分かった。

 しかし、僕にとっては雨よりも身体だ。雨が降ると膝の具合が悪くなるのだ。今回、それが特にひどかった。なかでも木曜日は左足が痛くてたまらなかった。

 どこか一箇所が悪くなると、他の場所も連動して悪くなるものだ。僕の場合、膝が悪くなると、けっこうな確率でツーのやつが出てくる。今回もツーのやつが出てきた。加えて、これは何だろうか、筋が引きつるような痛みがあった。かくして、膝、ツー、筋とが同時に襲ってきたわけだ。ゴジラとモスラとラドンが東京で鉢合わせしたようなものだ。

 今日も痛みが激しい。膝は少しましになりつつある。ツーは相変わらずだ。筋も伸びる時に痛覚がある。ただ、痛いところを庇うので腰が痛くなりつつある。三怪獣が鉢合わせしているところにキングキドラがやってくるようなものだ。

 さて、体の調子はそんな感じだが、仕事は無難にこなした。

 午後からの面接中に珍しいことがあった。クライアントさんのスマフォに警戒情報が入った。高槻の土砂警報が解除されたとのこと。この人はたまたま高槻に来ていたので、その情報をスマフォが受信したのだ。その後、地震が来たが、地震の情報は入らずだった。ちなみに僕のガラケーには、何も入っていなかった。

 僕は思うのだけど、警報発令の音と警報解除の音とを変えることはできないのだろうか。解除の連絡の時に緊急警報のような音が鳴るとびっくりするではないか、と僕は思うのだけど、いかがなものだろう。

 夕方のクライアントは無しだ。その時間に来る人はいるけど、今日はお休みだ。それで、夕方以降、原稿を書いて過ごす。サイトの原稿だ。書くのはいいけど、いつか公開することがあるだろうか。クライアントの話から、なにかとインスピレーションが湧くと、書いて残したくなる。自分のために書いているようなものだ。20時まで書き続ける。

 夜、職場を後にする。まずタバコだ。夕方、原稿を書いている最中にタバコを切らしたのだ。買いに行ってもいいのだけど、足や腰の具合が悪いと億劫に感じられてくる。外出はできるだけ一回にまとめたいと考えるようになる。

 最後の方になるとソワソワしてどうにもならんかった。職場を後にすると、真っ先にコンビニに入ってタバコを購入。阪急の駅の北側の広場まで行く。そこに喫煙所があるからだ。もっとも、本当の目的はその近くにある銀行ATMなのだが。

 僕のいきつけのバーのマスターとバッタリ会う。タバコを吸って、しばらくその人とお喋りをする。マスターは店に、僕は京都銀行のATMで入金をする。三日間の大雨と足の痛みとで、入金できていなかったのだ。

 酒が飲みたい。マスターと会って、妙に酒のことを思い出してしまった。飲んでもいいのだけど、鎮痛剤をさっき服用したところだ。酒は控えた方がいい。変な酔い方をしてしまう。

 一時間ほど、その辺を歩いて(ゆっくりとだけど)、やはり飲んでおこうと思う。歩いていると、本当に泣きそうになる。高槻の人の少なさに。寂しい限りだ。日曜の夜は静かになることが多いとは言え、だんだんひどくなる。閑散としてくる。

 そのマスターの店に行って、飲む。終電で帰宅する。その間、他にお客さんが来なかった。僕一人だった。どことも厳しそうだ。

(寺戸順司―高槻カウンセリングセンター代表・カウンセラー)

 

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