6月30日:結婚と仕事

6月30日(日):結婚と仕事

 

 今日は二件のキャンセルが発生して、エライことになった。メチャメチャ忙しい一日になるはずだったのに、スッカリ、余裕が、それも十分すぎるほどの余裕が生まれてしまった。

 朝のクライアントの変更は予想外だった。午後からのクライアントは、まあ、そうなるだろうなという予測はついていた。継続する人はキャンセルの話なんかしないものなのだ。だから予測がついていたわけだ。

 おかげさんでブログを書く時間が確保できた。

 

 昨日はチョイと飲み過ぎた。飲み仲間の男性が二人そろってお見合いパーティーに参加した。彼らの話を肴にして酒を飲んだというわけだ。なかなか僕も人が悪い。

 しかし、お見合いパーティーとか婚活パーティーとかいうのは、あんな感じなんだ。ありゃ絶対にカップルなんて成立しないだろうなと思う。

 何しろ、男女とも20人近く集まるのだ。20人全員の自己紹介を受けて、20人全員にこちらも自己紹介するなんて、それだけで時間が過ぎてしまうんじゃないかと思う。とても親しくなるなんて余裕はないだろう。仮に、親しくなるのはパーティーの後だとしても、結局、社交性の高い人がそこでは有利になるわけだ。短時間で相手と親しくする能力(ラポールの形成ということだ)がないと、あぶれることになってしまう。

 

 まあ、合コンのようなノリで参加するのが無難だと僕は思う。あまり真剣にやるもんではなさそうだ。

 僕も「上手く行かない」夫婦を何組も知っているし、当事者ともお会いした。彼らの結婚のいきさつの第1位が「できてしまった婚」で、第2位が「お見合いパーティー」だ。もちろん、僕の経験ではということだ。

 ああいうパーティーが悪いとは言わないけど、そういう形で知り合って、結婚した人たちは、案外、離婚率も高いかもしれない。

 そもそも、相手と知り合い、交際し、徐々に結婚ということが結晶化されていくものだと僕は思うのだ。それが、先に結婚ありきになっているところに、何となくだけど、問題がありそうな気がする。

 単刀直入に言うと、結婚っていうことが先走りし過ぎて、相手と深く関わる時間が短いのではないかと僕は思う次第である。

 

 しかし、まあ、それも良しとしよう。お見合いパーティーで知り合って結婚するとか、あるいはその後離婚してしまうとか、そういうことは個人的な事柄なので、僕が口出しできる筋合いはないものである。

 結婚の前に、男性の場合、仕事を一生懸命にやった方がいい。僕は、結婚と仕事とは相通じるものがあると思っている。上手く行っている夫婦は、仕事も上手く行っているものだ。僕はそういう印象を受けている。

 自分が選んだ職業に対する姿勢と、自分が選んだ相手に対する姿勢とは、やはり通じるものがあるだろうと思う。縁があって就くことになった仕事に対する取組みと、縁があって一緒になった相手に対する取組みとは、やはり共通するだろうと僕は思っている。仕事に真剣な男性は結婚相手に対しても真剣になれるだろうと思う。自分の仕事を恥じていたり、そういう仕事しかできないなどと自分を卑下する人は、相手に対しても、あるいは相手との関係に対しても、同じことをやらかしてしまうだろうと思う。

 女性の場合はどうとも言えないのだけれど、男性の場合ではそういうことがありそうに思う。

 限りなく無職に近い男性がいた。要するに仕事を蔑ろにしてしまうのだ。彼は妻に対しても蔑ろにするのである。強迫的に仕事をするある男性は妻との関係にも強迫性を持ち込む。根無し草のように仕事を転々とするある男性は、妻に対しても気まぐれな関係しか築かない。そういうものではないだろうか。

 よく女性は「わたしと仕事とどちらが大事なの」などと夫に問い詰めたりすることがある。僕からすると、それは別々ではないのだ。

 

 僕が結婚できない理由も分かってくるというものだ。自分独りで仕事をする(なんでも自分でやりたがるのは未熟な働き方である)人間なので、結婚しても、お互いに別々になりたがるだろうと思う。放っておいてくれとか、独りにさせてくれとか、しょっちゅうそんなことをいう夫になりそうだ。

 

(寺戸順司―高槻カウンセリングセンター代表・カウンセラー)

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