3月20日:Yさん手伝う

3月20日(火)Yさん手伝う

 

 今日は定休日だけど、朝から職場に来て大掃除だとか、あれやこれやの雑用をこなしている。午後からYさんが手伝いに来てくれる。嬉しい限りだ。Yさんも職が決まって、慣れない環境の中で今は働いている。相当神経を使うだろうと思う。そのYさんが休日をフイにしてまで僕の手伝いをしてくれるわけだ。

 これを書いている今、僕の後ろでYさんが掃除機をかけてくれている。僕はとても助かっている。そういう細々した作業が、僕の場合、けっこう煩わしく感じられるのである。Yさんの掃除機が終了したら、今日の予定は一応完了だ。

 今日は予め一日でできる範囲を決めておいた。ある程度、作業時間を見込んで、一日でできる分量だけを今日のノルマにしたのである。それでも最後まで至らなければ、明日以降に回してもいい。予定よりも早く済めば、後はゆっくり寛いだらいい。明日の予定分までやろうと思わなくてもよい。焦ることはない。焦っても何も変わらないということが、僕は経験的に分かっている。

 しかし、それにしてもだが、僕が取り留めのないブログを書いている後ろで、Yさんがせっせと働いてくれているのを見ると、妙に緊張してしまうのが不思議だ。申し訳ないような嬉しいような、複雑な感情である。

 うーむ、それにしてもYさんはいい。「いい」と言われても何のことやら理解できないだろうと思うが、とにかく僕は見ていて「いい」と思ってしまうのである。あれだけ動いて、気を利かせてこまめに働いて、素直なYさんがなかなか就職が決まらなくて苦労したというのは、ちょっと信じがたいことだ。世の中の方がどうかしているとしか思えない。 

実際、仕事のできる人が仕事にあぶれたり、仕事していない人が役職についていたりしていることもけっこうあるようだ。クライアントの話を伺っていると、何の役にも立っていないような人が重役でふんぞり返っていたりとか、何をしているのか分からない上司とかが今のご時世でもいるそうである。一方で、資格は持っているけれど仕事がないとか、ベテランやプロの人ほど仕事が激減している領域なんかもあるそうだ。ホントにおかしな社会になったものだなと僕は思う。

 せっかく決まった仕事だから、Yさんがこれからも長く続けられるように僕は支援していきたいと思っている。そう思っているだけで、支援してもらっているのは僕の方か。うーむ、もうちょっと僕がしっかりしなければいけないな。

 

(寺戸順司-高槻カウンセリングセンター代表・カウンセラー:

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