12月13日:これから求められる人間

12月13日(月):これから求められる人間

 

 今、昼休み。午前中の予定を終えて、午後からは書き物をしようと計画していたが、いつも後回しにしてしまうブログを先に書いてしまおうと決める。

 

 お隣が部屋の整理をしている。2階から3階にかけて、踊り場と廊下の半分くらいがそのモノで占められている。ゴミ屋敷かと思うような光景だ。昨夜からそうだ。いい加減にしやがれ。朝一番に回収するつもりならまだ許せるけれど、ずっと置いておくつもりか

と言いたくなる。処分するにしても、それまで部屋の中で保管しておいたらどうか。彼らの怠惰さが目に余る。

 

 さて、いい話は何も無しだ。紅葉シーズンも終わりを告げたのか、この週末は観光客が少なかったな。電車の込み具合で分かる。遊びや観光は人生に必要ではないのに、そういうものを一生懸命にやる人たちも多いようだ。

 今年のボーナスはそれなりに支給されるようである。ただし、コロナ前の水準には達していないようであるが。やはりどことも厳しいのだろう。これはコロナのためというよりは、アベノミクスの失敗のためと言えるのではないかと思う。政府の政策の失敗なのだ。

 岸田政権が所得倍増計画を打ち出していたけれど、どだい無理な話のようだ。所得倍増ということは、給与がプラス100%ということであるが、3%上げるのにも青息吐息といった有様だ。倍増なんて100年かかるんじゃないか。

 企業がボーナスを出しても、ウチにはほとんど恩恵がない。いや、以前なら多少の恩恵も受けたが今は期待できない。宣言下の暮らしが長かったので、多分、みんな買い物やレジャーを先にするだろう。カウンセリングなんて後回しにされるものである。まあ、それでも社会の経済が活性化すれば二次的に恩恵を受けることはあり得るので、希望を失わずにいようとは思う。

 

 それにしても企業勤めしている人は、それはそれでたいへんである。少し極端な言い方をすると、社会が不景気になり、企業の業績が厳しくなるほど、企業は「軍隊」のような様相を帯びるように僕は感じる。義務の遂行が個人よりも優先されるのである。もし、「軍隊」が言い過ぎであるとしても、企業内の状況が厳しくなっていくことに変わりはないと僕は思っている。

 企業に就職しようという人は、そういう厳しい世界に入っていくという心構えをしておいた方がいいと僕は思うのだ。中には就職をしようというクライアントもあり、なんだか戦場に子供を送り出す親のような気持ちになることもある。

 特に感じるのは、人材育成の傾向が薄くなっているということだ。企業が人材を育成するよりも、最初から「使える」人を求めているという傾向が強くなっているような気がしている。また、コロナ禍によって、人材育成が不十分にしかなされないということも現実には起きているようである。企業が育成に力を割くことができなくなるほど、自己育成できる人間が求められていくことになると思う。自分で自分を育てることのできる人間である。自分で自分を伸ばすことのできる人間である。そういうことのできる人の方がこれからは強いと思う。その意味では、カウンセリングはまだまだ人の役に立てそうである。

 

(寺戸順司-高槻カウンセリングセンター代表・カウンセラー)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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