9月15日:高槻カウンセリングセンター誕生秘話(1)

9月15日(木)高槻カウンセリングセンター誕生秘話(1)

 

 僕が高槻で独立したのは平成17年3月のことだった。それ以前からいろいろ動いてはいたのだけど、最終的に高槻で場所を借りたのがその時期だった。

 どこで開業するかということに関しては、いくつかの候補地があった。神戸や淡路も候補の中に含まれていた。しかしながら、なかなか条件が合わなかったりして、結局、候補地の一つだった高槻に落ち着いた。

 場所はかならず駅に近くなければならないと決めていた。カウンセリングは時間で仕事をするのだから、「徒歩15分」とか「バスで20分」といった物件はすべて除外した。これらは時間的に曖昧だからである。神戸ではそれに見合う物件がなかった。

 候補地の周辺を歩いた時、高槻は個人の小さな店がたくさんあるということが特に好印象だった。こういう小さな個人商店たちがやっていけているのなら、高槻はきっといい場所に違いないと僕は直感した。ちなみに僕の住む京都では、こういう小さな店は軒並みやっていけなくなっている。そういうのを僕は見ているから、これはとても大事なポイントだった。

 さて、物件は駅にただ近いというだけでなく、駅からのルートが説明しやすいということがもう一つの条件だった。以前、クリニックに勤めていた頃、クライアントに場所を説明するのが面倒だったのを覚えている。それに、僕は道順を他人に教えるということがどうもへたくそなので、できるだけ説明しやすい、初めて来る人にも分かりやすい場所でなければならなかった。候補地の一つだった淡路では、それが難しそうだったので却下した。最終的に、高槻の今の場所に決まったのである。場所を見た瞬間、「ここだ」と思った。そして、その直感に従って、今は良かったと僕は思っている。

 

(寺戸順司―高槻カウンセリングセンター代表・カウンセラー)

 

(付記)

 僕が珍しく自分の直感に従った一例だ。ユングのタイプ論に従うと、感情と思考とでは僕は思考優位だと分かる。でも、直感と感覚だったらどちらが優位か分からない。案外、直感が優位なのかもしれない。確かに、あまり感覚には従わないかもしれないな。このブログを読んで、そう思った。

(平成25年6月)

 

 

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